サラリーマンのすらすらIT日記

IT関連を中心とした日々を綴ります。
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2013/03/27

難解な本から平易な本へ

今日本屋で、飯高茂著「環論,これはおもしろい」を立ち読みしました。確かにこれは面白い本です。



7分の1を小数に直すと0.142857...と最後の6桁が循環する小数になり、7分の2は0.285714...、7分の3は0.428571...と循環する6桁が順繰りになるという不思議な性質を持ちます。これを詳しく謎解きしているのがこの本。これを環論につなげていくのですから、この流れの作り方は絶妙です。

この本の後半では、氏の専門分野である代数幾何の解説があり、環の素イデアル全体の集合である"スペクトル"を論じているのですが、例をふんだんに挙げてわかりやすい解説になっています。以前紹介した「岩波講座基礎数学」の「代数幾何学」では、氏が非常に難解なアプローチで紹介していたのが、ウソのようです。昔は難解な本を書いていたのに、今は平易な本を書いているという方は、同氏以外にもいらっしゃいます。

志賀浩二氏もそのお一人。同氏の昔の著書「岩波講座基礎数学」の「多様体論」は初めはそれほど難解でなさそうに思えるのですが、しばらくするとBrieskorn多様体のことが書かれてあったりで、急に難解になります。ある程度の知識があるのならまだしも、この本で多様体論の初歩から独学するのは至難でしょう。ところが同氏の最近の著作は総じて平易に書かれています。こちらで紹介した「無限をつつみこむ量」をはじめとする「大人のための数学」シリーズはすべて読みやすい。

この「難解な本から平易な本」への著し方の変貌、これは想像ですが、難解な本を書いていた頃の著者は大学院生や研究生に講義することが多く、その時の講義録を元に著書を書いていたのが、その後定年退官して講義対象者が変わり、平易な内容に変わったのではないかと。それ以外の理由として考えられるのは、時代の流れ。数学をわかりやすく説明して理解者を増やし、数学の裾野を広げようとする動きは、この十数年顕著になっています。その背景には純粋数学を目指す学生が減ってきていることに、数学界全体が危機感を感じていることもあるでしょう。

いずれにせよ、数学の面白さを平易に語る本は増えてきているのは素晴らしい。私のように昔勉強したことを思い出すために読む人にも、またこれから数学を目指そうとする若い人にも有益ですから。

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