サラリーマンのすらすらIT日記

IT関連を中心とした日々を綴ります。
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2013/06/23

「ギリシア棺の謎」の読み比べ−その2

第1章の始まりです。

井上訳:ハルキス事件は、そもそもの始まりから、不吉な様相を帯びていた。
越前訳:ハルキス事件は、最初の一小節から陰鬱な音色を響かせていた。


原文は、"FROM THE VERY BEGINNING the Khalkis case struck a somber note."となっています。この後に続く文章も、

井上訳:老人の死は、その後につづいた、あらゆる種類の手のこんだ、死の行進の手続きを対位法のメロディーのように踏んで、(中略)そして最後には、交響楽的な犯罪のクレッシェンドとなり、やがて不気味な哀歌となって爆発して、最後のいまわしい音節が消え去ったのちまでも長く、ニューヨークの耳朶にこだまして鳴りひびいていた。

越前訳:その老人の死を基調として、対位法を用いたかのように難解な死の行進曲が奏でられたが、(中略)やがて、その調べはオーケストラのごとく音量を増していき、最後の忌まわしい音色が消え去ったのちもしばらく、不気味な葬送曲の残響がニューヨークの人々の耳朶をとらえていた。


というふうに、音楽用語の連続です。作者エラリー・クイーンのうち、執筆を担当していたとされるマンフレッド・リー氏は、こちらでも書いたように、オーケストラでヴァイオリンを弾いていたほどの音楽通ですから、これくらいの音楽用語はお手のもの。このすぐあとにも「殺人交響曲」(a symphony of murder)なる語句まで登場します。

この"ギリシア棺の謎"はクイーンの他の作品と違って、出だしが文学的だと以前から思っています。私が"ギリシア棺"が好きな理由の一つがこれです。

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