サラリーマンのすらすらIT日記

IT関連を中心とした日々を綴ります。
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2013/08/18

「ローマ帽子の謎」の読み比べ−その3

井上訳のいいところは、エラリーの衒学的な発言を生かした翻訳を披露している点です。例えば第9章の終わりの方に、チャールズ・マイクルズを前科者だと問い詰めるこんな会話があります。

井上訳

エラリーはシガレットに火をつけた。「ぼくはなにも知っちゃいなかったよ」と愉快そうにいった。「つまり、きみがそういうまではね。きみもデルファイの神託を勉強しておけば役に立つだろうよ、マイクルズ」



越前・青木訳

エラリーは煙草に火をつけた。「ぜんぜん知らなかったよ」楽しげに言う。「きみがいま教えてくれるまではね。鎌のかけ方を知ってると役に立つんだよ」


井上訳には訳注がついていて、「デルファイの神託はむろん、ギリシャのアポロの神殿の神託であるが、ここでは、その神託と同じに、あいまいな、意味のつかみどころのないどうにでも解釈できるあてずっぽうの意。」とあります。日本語に訳すと、確かに越前・青木訳のように「鎌をかける」になりますが、私は原文を尊重した井上訳が望ましいと思います。

「The Oracle at Delphi」といえば、欧米の方はピンと来るのでしょうけど、日本人には馴染みがない。どうせ馴染みがないのならということで、原文をバッサリ切ってしまうより、欧米の小説だからその雰囲気を少しでも残そうとする翻訳の方がいいと感じるのは私だけではないと思います。

ところで、Delphi好きのプログラマならご承知のことでしょうが、プログラミング言語のDelphiはOracle("神託"の意味がある)のフロントエンドとして開発されたものこちらのサイトに詳しい)。考えてみれば思い切ったネーミングです。

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