サラリーマンのすらすらIT日記

IT関連を中心とした日々を綴ります。
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2014/04/03

単純なミスというが、数学論文なら致命的

このところSTAP細胞をめぐる話題がニュースを賑わせています。論文の著者は単純なミスによる添付画像の誤りだと主張し、研究所側は画像の改ざん・捏造であったと断定しています。双方の主張のいずれが正しいかは私には判断できませんが、数学をやっていた者としては、著者の言い分は単純なミスでは済まされないように感じます。要は数学論文であれば致命的ということです。

例えば数学で、ある定理の証明を論文に書いたとします。論文ではその定理が正しいことを論理立てて示すわけですが、論文として公表した論理、発想、技巧などはすべての人(読むのは数学関係者だけでしょうけど)が共有できるわけです。書いた人だけがわかる秘密の事実などはなく、すべてが明らかにされています。非常に公平でシビアな世界です。

一方、科学論文だと、例えば画像データなどは、書いた本人がその実験の時に撮影したものだと主張すれば、第三者はそれを信じざるを得ません。科学論文は論理だけの世界ではなく、実験結果の世界なので、論文を読んだだけでは実験していない人には分かり得ない事実があります。しかもこの世界では「性善説」だとニュースでも言っていたくらいですから、頭から疑ってかかることはなく、信じてしまうことになります。そういう性善説の世界ですから、なおさら単純なミスは許されないと思います。

藤原正彦氏のエッセー「フェルマーの予想」(新潮文庫「父の威厳 数学者の意地」に掲載)にこういう文章があります。ワイルズが書いた「フェルマーの最終定理」の証明の論文に関する記述について、

秋になって誤りがいくつか見付かった。ほとんどは他愛ないものだったが、同僚のカッツ教授の示した疑問点だけは、一週間かけても一ヶ月かけても修正できなかった。一ヶ所の間違いがあっただけで、二百ページの証明が無効となってしまうのが、数学の怖さである。


とあります。数学の怖さであると同時に、正確な論理以外を許さない数学の純粋さでもあります。私が数学が好きな所以はここにあります。

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こう書くと「お前は研究所の肩を持つのか?」と言われそうですが、そうではありません。私はそもそもこんなことを言う方の考えを信用していませんし、国に○○法人として認めてもらうのに、邪魔になる人間をトカゲの尻尾のように切ってしまう、そういう責任を一人に押し付けてしまうような組織のやり方に疑問を感じます。

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