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サラリーマンのすらすらIT日記

IT関連を中心とした日々を綴ります。
2009/12/07

代数幾何の変わった本

代数幾何の本を読んでいて、学生時代にちょっと変わった本があったことを思い出し、図書館で見てきました。

岩波講座基礎数学の「代数幾何学」飯高茂氏著です。3分冊になっていて、1冊が120~130頁ほど。頁数が少ない本ですが、私にとっては行間が広い。第1次発行が1976年、第2次発行が1984年。少し古い本です。

「岩波講座基礎数学」は現代数学のあらゆる分野について網羅しており、執筆者は一流の方々。小平邦彦先生監修で、岩波書店の気合の入った講座です。

初めて見たのが大学2,3年の頃。基礎数学というので、ある程度は易しいのだろうと思って見ると、確かに「集合と位相」や「解析入門」などは1,2年次でも読めるレベルですが、代数幾何が何であるかを知らずにこの本を手に取ると、1ページ目から訳のわからない用語の羅列。代数幾何とはとんでもなく難しいものだとの印象を受けました。

以前、「代数幾何のやさしい本」で紹介した本は、古典的なアプローチなので、初心者でも読み始められますが、この「基礎数学」の「代数幾何学」は、現代的なスキーム論に始まる抽象的かつ本格的なもの。予備知識がないと初心者では無理でしょう。「基礎数学」という言葉にだまされました。

この本の変わったところは、第3巻にあります。飯高氏が執筆された当時の優秀な大学院生の成果を、実名を出して紹介していることです。紹介された大学院生は、今では大家となられた上野健爾氏、川又雄二郎氏です。こんな本は見たことがありません。紹介されたこの両氏は、当時うれしかったことでしょうね。

この大学院生の成果紹介は他にもあります。3分冊の「代数幾何学」の続編ともいうべき「可換環論」(飯高氏著)という本が、この「基礎数学」シリーズにあるのですが、そこには丸々一つの章を割いて、当時大学院生・藤田隆夫氏の書いた論文を紹介しています。これには恐れ入りました。

飯高氏は日本の代数幾何のリーダーとして有名な方で、最近では「いいたかないけど数学者なのだ」という本も出されています。この本もちょっと変わった本です。この方は難解な数学をやってはいますが、実は面白い方なのかもしれません。

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コメント

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に ご本人 の 近況が ∃。
2010/07/13(火) 00:30:39 |URL|AG #- [編集]

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